シノハユ第8話「はやり①」感想
第1-3話の慕編、第4-7話の閑無編。
松江こども麻雀大会までをそれぞれの視点から描写したところで終わり、今号からは小学生・瑞原はやりの物語。
第1巻読んで連載が気になる方は是非BGを。
「自分がどんな大人になるのかなんて、まだ想像すらつかなかった――。」
第1話で高校生・慕の背景に使われた多賀神社ですが、今回は小学生はやりん。慕や閑無が住む玉造からはかなり離れていますが、はやりんの住む松江市街からは3kmくらい。朝酌女子の制服を着た慕はともかく、小学生時代のはやり何故この場所にいるのかは不明。
大会後、周りに強く当たっていた閑無はすっかり丸くなり、慕も閑無たちの麻雀の輪に溶け込んでいた。
湯町小学校メンバーはみんなで浴衣を着てお祭りに行くことに。
浴衣の無い慕と閑無は杏果の家にあるお客さん用の浴衣を拝借。
し、慕ちゃん可愛い……
着映えしすぎでしょ。
杏果ちゃんの実家は旅館かな。
玉造の辺りは温泉街なので宿がたくさんあるし。
吉野の松美館、もとい「さこや」さんのようにモデルがあったりするのだろうか。
松江大橋を渡り、お祭り会場へ。
屋台を巡る一行、そこで看板を見つける。
「瑞原はやり ミニコンサート」
閑無曰く、はやりんに「時にはHAYARIに流されて」という持ち歌があるらしい。
閑無ちゃん完全にはやりんのファンだなぁ。
そんなはやりに対して「ガキなのに媚びってんじゃねーぞ!」と言い放つ閑無。
閑無ちゃんがいつはやりんにデレるのかわくわくしてくる。
しかしはやりはその言葉には顔色一つ変えず、むしろ小学2年生の頃の自分と重ね合わせる。
その頃のはやりは入院しているおばーちゃんの看病のため、毎日病院に通っていた。
しかしある日おばーちゃんの容態が急変し、異変に気付けなかったはやりは自己嫌悪に陥る。
そんなはやりを元気付けたのは通りすがりお姉さんだった。
お姉さんは麻雀牌の白を中にかえる手品を披露。
「ふわ!字が出た!」
はやりはすっかり泣き止み、お姉さんは微笑んだあと立ち去ってしまった。
この後、お姉さんに強い憧れを持つようになる。
このセリフからするに、はやりんはまだ麻雀を始めてなかったみたいだね。
その後おばーちゃんは大事には至らず、退院することになった。
おばーちゃんの強い要望で、チェーン店の牛丼を食べに行くことに。
その帰り道、はやりはとあるコンサートを目にする。
「ま〜ふふ〜っ」
お姉さんの名前は春日井真深、牌のおねーさん。
はやりはこれを見て、意外にも軽蔑。
「将来あーいう人になりたいって思えるのは、もっとすてきなお姉さんだよ!」
ある日、ピアノ教室へ向かうはやり。
その途中、チンピラに絡まれている会社員を発見。
正義感から声を上げたが、チンピラははやりへと矛先を変えようとする。
「男の子が弱い者イジメしちゃ、カッコ悪くなっちゃうぞっ☆」
そこに現れたのは真深、すぐに場を治めてしまった。
真深は泣いているはやりの方を振り向く。
手品を見たはやりは真深が病院で出会ったお姉さんと知り困惑。
その場に立ち尽くしてしまった。
はやりが麻雀を始め、アイドルを志すきっかけになったのは真深ちゃんでしょう。今後真深がどのようにはやりの人生に影響を与えていくかが見所ですが、気になる点が2つ。
一つ目は冒頭のカラー。真深が身につけていた髪飾りを持って物思いに耽るはやり。
恐らくいつかのタイミングで真深からはやりんの手に渡ることになるのでしょう。今号ではなかったですが、はやり編が収録されるであろう第3巻のうちに明らかになるんじゃないかと思っています。
二つ目は真深が何故病院に居たかという点。
病院にいたということは何らかの理由があるのでしょう。病衣を着ていたわけではないのでただの妄想に過ぎないかもしれませんが、病気を患っている可能性は無きにしも非ず。
この二つを結びつけると、母親が居なくなった慕と同様に、重めの過去が今後のはやりを突き動かすのかもしれないですね。
今回は新規カットが多かったですが、松江市街歩き回ってた時に大橋から撮った写真が一致していてちょっと嬉しかったです。京店の辺りも勧められたのでうろうろしましたが、堀川沿いの雰囲気はカットでもわかるような情緒溢れる場所でした。
次号は5月24日発売。